ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2020.7.14 09:30

「徐々に高齢者に広がっている」という表現について

モーニングショー、
荒川区の介護老人施設で、
昨日までに
入所者24人、職員7人が感染と報じて
「徐々に高齢者に広がっている」
「高齢者が増えてきた」
という表現を用いるのはおかしいのでは?

この施設の第1報があったのは6/27、
その後、施設からは状況を知らせる報告が、
その都度丁寧に公表されていたので、
私は気になって毎日チェックしていたけど、
100名規模の施設で、入所者と職員全員の検体を
提出するまでにも1週間ほどかかっていたし、
その1週間にも、五月雨式に検査結果が出て、
本日新たに3人確認されました、
本日1人確認されました、

という風に公表されていた。
だが、その同日、東京都から重症者が増えたという
発表はなかった。

これって
「一つの施設内で集団検査をした結果が、
この2週間かけて徐々に発表されている」
という話であって、
「徐々に高齢者に感染が広がっている」

という表現は間違いでしょう。

それに、介護施設に暮らす高齢者であっても、
無症状や超軽微な症状の人が
たくさんいるんだな
と判断する材料に
なる話だと思う。
だって検査してはじめて判明した陽性なんだから。

「高齢者」をダシにして、
介護施設で働く人々に大変な苦労・心労の圧力をかけ、
「新宿・夜の街」をその原因と叩き潰し、
若者を脅迫して、
「経済を回せ」と言う人間を「悪者」と
まで言い、
生きていくために働きたい人々を「隔離」しろと
差別感情丸出しではばからないモーニングショーって、
すごい偽善番組ですね。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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